不同視からくる学習困難や運動困難の事例

視覚発達検査希望で来店のM・Mさん 8歳
斜視 近視 視力検査 右目A判定 左目C判定
✓    近くの物を見る作業や本読みをするととても疲れる
✓    文字を書くと形が崩れる
✓    文章を書くと、文字が一列にそろわない
✓    両方の目が同じ方向を見ていないことがある
✓    距離を判断するのが苦手(自分から壁までの距離など)

視力・両眼視・眼球運動・視覚認知・目と手の協応等検査する
遠方右裸眼視力は1.0と良いが、遠方左眼裸眼視力は0.1で見にくい状態であった。
屈折状態は
右眼はS+0.25C-050AX15の混合乱視
左眼はS-3.00C-0.50AX170の近視性乱視
両眼視機能検査
マドックス検査にて
左眼5△基底上方(上下斜視or上下斜位) 10△基底内方(外斜視or外斜位)
偏光視標での指標が一方しか見えない(抑制が生じている)、当然立体視検査での浮き上がりなし。

眼球運動
眼球運動(追跡視・跳躍視)に弱さがみられた。

方針
右=0.00D
左=-3.00D のメガネを購入していただき毎日使用してもらう。
そのうえでビジョントレーニングを毎日5分間してもらい1ヶ月後再検査予定とした。
1ヶ月後来店され眼位検査をしたところ眼位は正常、立体視も正常になっていてた。
保護者曰く
1ヶ月という短期間にもかかわらず学習意欲の向上や運動(野球)能力の向上がみられ大変良かったし安心した。
* 不同視ではあるが両眼開いた状態での視力が良いからと言って矯正は不要と考えていると両方の目が同じ方向を見てないことがあったり距離を判断するのが苦手になったりします。適正に矯正しないと目の内寄せをしなくなることで内直筋の働きが悪くなり外斜位あるいは外斜視に移行する危険があります。また精度の高い奥行き感覚が得にくいので運動にも影響を与えます。近業に於いては良質な視覚情報を脳に届けることが出来なくなり作業効率(学習)にも影響 を与えかねません。