「脳トレで頭スッキリ」2017年8月23日 東京新聞から抜粋しました。

スマートフォンを使う子どもたちに何が起こったのか?もやもやしたまま過ごされた方もいらっしゃるかもしれません。皆さんに、前回から今回までの間に考えていただくために、わざと中途半端に終わらせました(すみません)

さて、私たちの解釈を述べたいと思います。自宅学習習慣のない子どもたちの成績が下がるということは、学校で覚えたことが脳の中から消えてなくなったと考えられます。生物学的な理由はよくわかりません。

スマホを操作している時の脳活動を計測すると、前頭前野の働きは低下しますので、これが原因のひとつなのかもしれません。実際、スマホのアプリで音楽を聴こうと、動画を見ょうと、ゲームをしようと、メッセージのやりとりをしようと、それらを使うとその使った時間に応じて学力が低くなるのです。

スマホを使うと、脳の機能に害があることはもはや疑いようがありません。スマホには習慣性と依存性があることは、皆さん自身が経験されていることと思います。

過激ですが、子どもたちの未来を守るため、上手にリスクと付き合うことができる年齢になるまで、スマホの使用を法などで規制することもやむなしと考えています。

(東北大加齢医学研究所長 川島隆太先生)